僕の話‐15

あの時から もう先生と話なかった。いつも先生から逃げて、理由も知らない。

また一つの早朝。
「ゆっき!」黒崎の大呼び声 「いい知らせ!」朝からそんなにうるさいなあ。
「なん・だ・よ・?」目をこすって 起き上がる。
「俺はさ、今朝、野原さんに話しかけられたんだぞ!」大笑っている黒崎が言った。
「それだけ?暇だな。なんであんなに早く出たんだ?」
「散歩、散歩!そして、その時、高橋先生に会って、頼まれたんだ。」言いながら、一冊の探していた古文の本を差し出した。「お前にのだよ。」
それを取り受けて、聞いた。「あ!僕に?どうして?」
「さあ。」
「で、さっき 野原先輩が話しかけられたって?その話は?」買ってもらったおかゆを食べて、一口のミルクを飲む。
「あ、あれ? 野原さんに追いかけている間に、突然 彼が後ろを見て・・・」曖昧に言っている・・・
「ムカつく、って!」眩しく笑った。
「はあっ!? あれは悪口をいったじゃないか?なんにが嬉しかったの?」
「野原さんの声がすっごいカワイイから~」
この人、ホントに馬鹿だな!
黙って部屋を出た。
先生がくれた古文の本を読みながら、歩く。この本はずっと探していた本だ。
感動している。

校庭に着く学生が多くなってきて、僕も教室に向かっていく。時々、誰かに見られていて、僕にクスクス笑うの感じがあった。
「ねえ、ねえ、聖川君。」話し合ったことがない女の学生が僕を呼んだ。女の学生の周りの他の学生も僕を見つめている。話し合ったことがない人ばかりだ。
なんにがあっただろう?
その女の学生が僕に一枚の写真を渡す。「ほら~いいなあ~」
写真を見ると、キラキラ光っていて、きれいで、・・・写真の中心に二人がキスをしているのが写っていた。
それに、その二人は高橋先生と僕だった。
「これは・・・」言いたいのに、声が出ない、一言も。
「きれいでしょ。あなたはすごいね。そんな冷たい先生に愛されているんだね~」
「先生は冷たいですか。そんなことはないと思うんですけど。」
「あなた、知るか。先生はね、あなたしかに暖かい声で話してないわ!誰も気づいたんだよね~あなただけねー」
「で、でも、なんでこの写真があったのですか。」
「山下さんがとったのよ!」
山下っていうひとはカメラ部の部長で、腐女子なので、大学の中の同性愛のCPの写真をよくとる人だ。
だから、困ってるなー
間もなく、この写真が大学の月刊の表紙になっちゅうかもしれないなあ。
そう思うと、ため息をついたしかない。

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